【管理栄養士が解説!】“糖質ゼロのスイーツ”は痩せる?太る?

飲み会が多く、おいしいものをつい食べ過ぎてしまう年末年始の時期。この時期、ダイエットを意識する方も多いですよね。最近、コンビニやスーパーでよく目にする”糖質ゼロ”“糖質カット”の食品。実際に糖質制限の食の市場は年々拡大傾向にあります。今回は「実際、糖質ゼロ(糖質カット)のスイーツって痩せるの?太るの?」というお話をしていきたいと思います。

1、そもそも糖質ゼロの“糖質”とは?

ダイエットと聞くと、外せないのがこの“糖質”という言葉。そもそも糖質ってなんなんでしょう?お砂糖?甘いもの?それとも・・・?

糖質の定義は「三大栄養素の1つである炭水化物のうち食物繊維を除いたもの(炭水化物=糖質+食物繊維)」です。三大栄養素には他に脂質とたんぱく質があります。今回のテーマである糖質は脳や体のエネルギー源になります。ただし摂り過ぎてしまうことで中性脂肪になり、肥満へとつながることから世間では糖質制限ダイエットが話題になっています。

2、糖質ゼロの“ゼロ”は本当にゼロなのか?

ダジャレのようななんともくどい見出しになってしまいました・・・。「いやいやゼロって書いてあるんだからゼロでしょう」と思ったアナタ。この表示には実は罠があるんです!

ゼロと記載するには【100ml(もしくは100g)あたり0.5g未満】であればクリア。ということはゼロの記載があったとしても全く入っていないわけではなく、微量の糖質が入っていると考えてくださいね。

3、なぜ糖質ゼロ(カット)が可能なのか?

女性が好きなスイーツ。このスイーツ類にも“糖質ゼロ”が謳われている商品が最近では多くありますね。糖質ゼロ以外にも糖質の含有量が低いゼリーやケーキ、クレープ、ガム、チョコレートなどをコンビニやスーパーで見かけます。
「糖質が一般的なものより少ないから安心♪」

と大喜びしがちですが、“少ない糖質なのになぜ甘くおいしく作られているのか?”“本当に安心なのか?”という点もきちんと知っておいていただきたいです。

3-1、代替にあるものを使っている!

“糖質ゼロorカット”の理由としては砂糖の代わりに人工甘味料を使用しています。人工甘味料は少しの量でも甘さをたっぷりもたらす特徴があるため、同じ甘さを砂糖で味付けするよりも人工甘味料に代替することで含まれる糖質量を減らすことができます。

巷に溢れる糖質ゼロや糖質カットの食品はこのように作られていることがほとんどです。そしてこの人工甘味料というものは大きく2つに分けることができて、「合成甘味料」「糖アルコール」があります。

合成甘味料は自然には存在しない人工的に作った甘味料で、主な合成甘味料としてはアスパルテーム・スクラロース・サッカリン・アセスルファムK・アスパルテームなどがあり、糖アルコールはもともとは自然に存在する成分から作られたもので主な糖アルコールとしてはエリスリトール・ソルビトール・キシリトールなどがあります。

3-2、人工甘味料の甘さに気をつけよう

前述でも触れましたが「少しの量でも甘さが強い」。

人工甘味料の甘みは砂糖の数百倍~数万倍と言われています。

例えばアスパルテームは160~220倍、スクラロースは600倍とも言われており驚異的な甘さと言えます。ただ甘いだけならいいのですが、摂り続けると味覚障害や依存性を誘発することになります。

特に怖いのは依存性であり、神経に作用して中毒を引き起こしてしまい、もっと食べたいと止まらなくなってしまうと言われています。

4、実際痩せるの?太るの?

今回のテーマである「実際、痩せるのか?太るのか?」という点に着目して考察をしたいと思います。

3章で詳しくお伝えしましたが巷に溢れる糖質ゼロや糖質カットのスイーツはほとんどが人工甘味料を使って作られており、純粋に糖質の量に着目して考えますと白砂糖を使ったスイーツを食べるよりは「痩せやすい」のかもしれません。

しかし、人工甘味料の中毒性・依存性によりいくら糖質が少ないスイーツでも食べ過ぎてしまっては逆効果です。いくら糖質がゼロまたは糖質が少なくても、脂質なども含まれるためにしっかりとカロリーはあると考えてください(例外としてカロリーもゼロと謳っているゼリーは見かけましたが)。

リバウンドしにくい正しいダイエットを考えるならば「代謝を上げる」ことが必須になります。代謝を上げてしっかりと体に溜まった余分なものを燃やすことが大切です。

そのためには単に糖質を減らすだけではいけません。筋肉や内臓の材料になるたんぱく質をきちんと摂り、代謝回路を回す役割をするビタミンミネラルを毎日できれば毎食時に摂る必要があります。

たんぱく質の摂取量の目安としては、毎食自分の広げた手のひらに乗る量と考えてください。ビタミンやミネラルは色の濃い野菜を特にたくさん食べるように意識してください。目安としては1日350gです。

野菜には食物繊維もたっぷり含まれるので、余分な脂質や糖質を体外へ便として排出する働きもあります。

糖質の量を気にしながら食べて一喜一憂するよりも、このようにバランスの良い食事をすることで、多少のスイーツの食べ過ぎも気にならない「しっかりと燃やす体」になる方が長い目で見て“お得”ではないでしょうか。

5、まとめ

●巷に溢れる糖質ゼロor糖質カットのスイーツは人工甘味料を使っている

●人工甘味料の中毒性や依存性に注意

●栄養バランスを良くして代謝を上げることがダイエットへの近道である

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高岡 由貴
管理栄養士・ローフードマイスター・薬膳アドバイザー・メディカルハーブコーディネーターの資格を所有。 大学卒業後、保育園栄養士/医療法人栄養士/食品メーカー栄養士として勤務。保育園では主に小児アレルギー対応食の献立作成を担当。医療法人では患者の栄養管理を担当。食品メーカーでは乳製品を使用した料理の講師業を担当。出産を機にメーカーを退職し、現在は一児の母として育児に奮闘しながら企業の栄養コラムライター・クリニックの栄養相談などを担当している。