今年も残り数週間。来年の年明けをいい気分で迎えるために、ここで今一度ダイエットに気合いを入れてみませんか?
さて、今回は糖質制限ダイエットの話を踏まえた上で年末年始の時期に多くなる飲み会にちなんで、“糖質ゼロ”のお酒は痩せるのか?太るのか?というお話をしたいと思います。
contents
糖質制限ダイエットとは
そもそも糖質制限ダイエットとは?
よく耳にするダイエット方法の1つです。カロリーを計算し、摂取カロリーより消費カロリーを少なくすることで痩せるカロリーコントロールとは違い、糖質制限ダイエットは食べ物に含まれる糖質の量を減らし中性脂肪を体に貯めにくくするダイエット方法です。
もともとは糖尿病の治療で使われていた方法で、血糖値を上げにくくするために主食であるご飯やパン、そして麺の食べる量を減らしたり、医療用食品(糖質が特殊な加工により少ないもの)を食べる方法でした。
今では病院での糖尿病治療のみならず、一般的にも浸透して来ているのでスーパーやコンビニでも糖質ゼロまたは低糖質の食品も多くみられますので糖質制限ダイエットを実践したことがある方も多いと思います。
正しい糖質制限ダイエットには賛成です
「糖質制限ダイエット」自体は美容とも深く関係しているため私は賛成派です。たくさんの糖質を摂ることで血糖値が急上昇→インスリンにより急降下することを繰り返すと活性酸素が生まれ、この活性酸素は肌をサビやすくさせます。
また同様に糖質の摂り過ぎにより血糖値が急上昇→急降下することで精神面でもイライラしやすい・だるさを感じるといった症状も現れますが、正しく糖質制限ダイエットを行うことでこれらの問題は解決するからです。
糖質ゼロのお酒
“糖質ゼロ”は実はゼロではない!?
糖質ゼロ、糖質75%カット、糖質オフ・・・様々な表示のお酒がスーパーやコンビニで売られています。「ゼロって素晴らしい!」「これでダイエットは安心!」と思うのはちょっと待ってくださいね。
なぜならばこの“糖質ゼロ”や“糖質カット”の表示にはからくりがあるのです。それは【100ml(100g)中0.5g未満】ならば0と表記しても良いことになっているのです。すなわち、例えばビール缶500mlのものを1本飲んだとするといくらゼロと表示されていても2.5g未満は糖質が含まれることになります。
“糖類を含まない”表記のワナ!?
まず、言葉の定義を確認していきますと【糖質=炭水化物-食物繊維】であり、【糖質=多糖類、糖アルコール、合成甘味料、糖類】であることを頭に入れてください。
そしてこの糖類については日本食品標準成分表によりますと【糖類=単糖類(ショ糖、果糖など)、二糖類(ショ糖、麦芽糖、乳糖など)】と定義されています。
すなわち、お酒の裏の成分表を見た際に「糖類を含まない」ことが=「糖質自体を全く含まない」ことにはならないのです。というのも、あくまで単糖類や二糖類が使用されていないだけであって、代わりに甘さをもたらす合成甘味料や糖アルコールが使われているのです。
実は怖い糖類=合成甘味料
前述の合成甘味料や糖アルコールについて触れていきます。これらは総称すると人工甘味料と言います。
作られ方が両者は異なっていて、合成甘味料は地球上に存在しない人工的な原料から、糖アルコールは主に植物などから作られています。
ただし共通するのは“砂糖(ショ糖)の数百倍もの甘さがある”ということと“摂り過ぎると味覚障害や依存性を誘発する”ということです。
砂糖の何百倍もの甘さがあるため、同じ甘さを出そうと思うと砂糖に比べて使用量が少なくて済みます。単純にこのことから“使う量が少ないということはやはり人工甘味料の方がダイエットによい!”と安心するのはまだ早いです。
私が危惧しているのは、人工甘味料の依存性。この依存性はニコチン(たばこ)、コカイン(麻薬)に匹敵するもしくはそれ以上のものがあると言われています。
人工甘味料が含まれたお酒を飲みだすと、次から次へと飲みたくなってしまう危険性があります。
そもそもアルコールは1gで7kcalもあるため、“いくら糖質ゼロのお酒を飲んでも摂取カロリーは0でした”というわけにはいきません。糖質とカロリーは別物ですので注意してください。
ダイエットの根底にあるものとしては、摂取カロリーが消費カロリーを上回れば太りますし下回れば痩せるということです。
アルコールの食欲増進効果
さらにアルコールを飲むと脳の中枢のうち食欲をつかさどる部分を刺激し、結果食欲が増進をするという面も持ち合わせています。
たくさんお酒を飲んだあと、〆と称してラーメン屋へ走ってしまったり、ピザやポテトなどこってりしたものが食べたくなってしまったてしまったことはありませんか?これはこの脳の仕組みが関係していたのです。
糖質ゼロのお酒は結局、痩せるのか?太るのか?
結論としましては“糖質ゼロのお酒で痩せるとは言えない”です。むしろ、人工甘味料により依存性が誘発されて次から次へと飲んでしまうとカロリーの過剰摂取につながりますので、太ると言えるかもしれません。
さらに糖質がゼロでもゼロじゃなくても含まれるアルコールが引き起こす食欲増進作用(2-4参照)や、そもそもお酒自体にカロリーがあること、一緒に摂る高カロリーなおつまみなども気を付けなくてはいけません。
まとめ
■糖質ゼロ=カロリーゼロ ではないので少なからず肥満へのリスクはある
■合成甘味料の依存性にご注意を
■糖質の有無にかかわらず含まれるアルコールの“食欲増進効果”にご注意を
参照
・『ラーメン好きの医師が教える糖質制限の外食ダイエット』亀川 寛大 著
・『「糖化」を防げばあなたは一生「老化」しない』久保 昭 著
・日本標準食品成分表2015年版


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